みく様より、『メモログ4』で描いてた日向怪我ネタで影日を書いていただきました。

姫の手を取り過保護な愛護

日向が怪我をした。

直ぐに清水さんに手当てをしてもらっていたから多分大丈夫だとおもうが。

「痛いの痛いの飛んでいけー・・・あの二人に」
「「!?」」

日向にたいしてはにっこり微笑んでいるのにス、と手を二年生二人の方へずらした時の清水さんの顔が、月島に少しにていた。

「ぐああああ痛ェェェェ!!」
「今急激に足がイテェェェ!!」
「バカ二人うるさい!!」

日向が怪我をしたところを押さえ、二人共急に床に転げながら痛がる。大袈裟すぎです二人共。

それを怒る澤村さんに、日向の為だからとそれを宥める菅原さん。うちの部員は日向が絡むと甘くなりすぎている。

「痛い?」
「いたくないです!!」
「ふふ、よかった」

手を口許に寄せ笑う清水さんに両手をあげて涙目になりながらも笑顔で答える日向。

可愛い後輩と愛しの先輩の為ならば!!

二人はたんこぶを作りながら決めポーズをしてはしゃいでいた。また叩かれますよ。

「日向、大丈夫か?」
「へーきっ!!」
「ったく、危なっかしいな」
「ごめんなさい!!」
「さっさと治せよ。お前、足無かったら飛べねぇだろうが」

気を付けろ、と立ち上がった日向の頭を撫でながら言えば日向は反省の色など見せず、頬を染めへらへらと笑っている。

「反省しろ、このボケッ!」
「あいてっ」

撫でていた手をそのまま振り上げ、日向のオレンジを叩く。

涙目になりながら訴えてきても身長差約15㎝。怖いわけがねぇ。

目尻に溜まった日向の涙を人差し指で掬えば、また顔が赤くなる。

「どうした」
「っ、」
「日向?」
「な、何でもないっ!!」

踵を返して菅原さん達のところに向かおうとする日向。お前が怪我したところは足だろうが。

案の定、数歩歩いた所で足に痛みが走ったのか躓く日向。

まだ届く範囲。手を伸ばせば日向の腕に届きそのまま引っ張り腕のなかで抱く。

「また怪我すんぞ、あほ」
「・・・っ、」
「聞いてんのか?」

俯いたままの日向の頬に手を添えて無理矢理上を向ければ瞳は潤んで、顔が赤い。

「お前、熱でもあんのか?」
「!?な、無い!!」
「ほんとかよ」
「ほんとだよ!!」

日向の額に手を当てようとすれば目を瞑り肩に力をいれた日向。

「殴んねぇよ」
「っ、」

流石にそこまで外道に成り下がった覚えはない。額に手を当てれば確かに俺の手よりは熱いがこいつの体温は元々高い。多分平熱だな。

「熱は、ねぇな」
「だからそう言ってんだろ!?」
「るせぇな。心配して悪いかよ」
「っ、」

ぺしり、俺の腕を叩いて菅原さんを呼ぶ。何なんだこいつは。

「スガさぁ~ん」
「はは、よしよし。影山格好いいもんなぁ~」
「?」
「日向、今日は見学するべ」
「え!?やだ!!あ、です!!」
「だめだ。それ以上悪化したらどうすんだ」
「影山の言う通りだべ。今日だけな?」

実質、明日は体育館点検だから日向は二日だけど。明日は病院行かせるか。大人しく家にいさせるか。

へにょ、といかにも拗ねた日向に菅原さんは苦笑いを浮かべ頭を撫でてあやしている。あんまり迷惑かけんなよ。

「日向、主将からも言う。今日だけ休んで、清水達の手伝いしてくれ」
「むー・・・」
「日向、ね?」
「・・・」
「日向、お前のために言ってんだ。言うこと聞け。な?」
「・・・ん、」

俺の声で渋々といったところだろう。頬を膨らまして頷いた日向に心底ホッとしたような三年生に、俺は苦笑いを浮かべ、その頬に唇を落としたのだった。




姫の手を取り過保護な愛護



(日向、お前今日俺ん家泊まれ)
(へ!?)
(それで山越えする気か?)
(う、)
(親に連絡しとけよ?)
(・・・ん、影山ぁ)
(ん?)
(手、繋いで?)
(・・・ふ、また転けられたらたまったもんじゃねぇもんな)
(う、ちが、)
(冗談だよ。ほら、帰るぞ)
(へへ、おうっ!!)

みく様より、『メモログ4』で描いてた日向怪我ネタで影日を書いていただきました!
影山さんめっちゃ翔ちゃんに甘くて素敵です…みく様の甘やかし飛雄ちゃんすごいイケメンで大好きです。
飛雄ちゃんに心配してもらってニコニコな翔ちゃん可愛い…
そしてナチュラルに日向を自分の家に泊めようとしている影山さんが愛しいです(笑)
飛雄ちゃんの頭の中はひなたんのことでいっぱいだということが証明されたお話でした。

みく様は、こちらのHPでハイキューキャラ×女の子のお話も書いています。他の作品も見てみたい方はコチラからどうぞ。
みく様、可愛いお話ありがとうございました!

2014/9/13